TOP研究活動平成10年度活動報告
「生体機能の計測と解釈のための信号処理」研究会平成10年度事業報告
(1998.4.1〜1999.3.31見込み)

研究会長 新潟大学大学院自然科学研究科

木竜 徹

開 催

       1998年6月13日(立命館大学,参加者50名)

       1998年9月10日(金沢大学,参加者40名)

       1998年11月6日(メルパルク郵便貯金会館(新潟),参加者50名)

       1999年3月20日(東京大学,参加者50名)

総 括

 本年度は主催での研究会(3回),計測自動制御学会との共催の研究会(1回)を開催した.通算して第9回の研究会は6月13日に,立命館大学において行った.演題は,生体信号計測装置が3件,音声,筋電図,動脈硬化診断などの信号処理が3件,スポーツ・リハビリテーション関連が5件,加速度センサーによる身体活動の計測が2件であった.また,民間との共同研究が盛んな立命館大理工学部の「リエゾン活動と技術移転」について,立命館大学リエゾンオフィス室長の田中道七立命館大学名誉教授の特別講演があった.本研究会で発表されてきた話題は社会的貢献が期待される分野が多く,技術移転を視野に入れた研究活動の必要性を重視していきたい.第10回の研究会は9月10日に金沢大学にて,「第13回生体・生理工学シンポジュウム」との共催で開催した.心拍変動を対象にした発表が6件,加速度センサーによる行動様式の計測が2件,筋疲労,表面皮膚振動,磁界による脳機能計測が各々1件の発表があった.第11回研究会は「第12回日本ME学会秋季大会」の専門別研究会セッションとして,メルパルク郵便貯金会館(新潟)で開催した.計測対象と評価する生体機能との新たな組み合わせを求めて,心拍,筋活動関連が4件,脳機能などの信号処理が2件,生体信号計測装置が1件の発表があった.また,Akay教授によるランチョンセミナー「Time-FrequencyAnalysisinBiosignalProcessing」を主催した.第12回の研究会は3月20日に,東京大学において行った.演題は,映像や視覚負荷に対する生体信号の解析が3件,超音波断層像の立体視が1件,血管コンプライアンスの算出が1件,自発脳磁界の解析が1件,肘単関節運動の再構成が1件であった.その後,Davis博士によるリハビリテーションにおける運動時の信号解釈に関するランチョンセミナーを開催した.午後は,「生体信号解釈の最近の話題−プログレス・レポート−」として,歩行モデル,確率共振現象,長周期ゆらぎに関する最近の話題が提供された.参加者も多く,これらの話題に対する関心の高さを伺わせた.
 これまで研究会に発表されてきた内容の傾向を眺めると,生体機能の効率的な計測,生体機能のモデル化を目指した解釈,生体機能の評価指標の推定などの研究が進んできている.この中には,いわゆる高齢化社会に貢献できる技術も多いように思われる.具体的に社会に研究成果を還元する場面を意識して,研究レベルの向上を図ってもらいたいと感じている.


 本研究会ではメイリングリストをspmibf@times.niigata-u.ac.jpで運営するとともに,まとまった情報をhttp://www.mbe.bio.eng.niigata-u.ac.jp/spmibf/を通じて流している.また,研究会としては論文集のPDF化を行ってWebsiteに掲示している.論文集のPDF化は広く論文集を配布する手段として,また,研究活動の記録として,この分野を目指す若手研究者の情報源となることを期待している.

研究会の今後の展望

 来年度は,主催3回,生体生理工学シンポジュウムとの共催1回,電子情報通信学会との共催1回,バイオメカニズム学術講演会との共催1回を予定している.特別講演以外に,実際に生体信号計測を実演しながら,その場で生体信号解析まで行ってみる試みを引き続き実施する.特に,生体計測,生体モデル,多次元信号処理,時間周波数解析などを用いて,医療から健康,福祉までの分野で生体信号に関わる基礎から応用までの様々なテーマを議論していく予定である.

本会への要望・意見(昨年度の報告書と同じ意見です)

 研究会を情報化するため,また経費の削減のため論文集をPDF化してきている.この方式を公開し,他の研究会でも利用できるかどうか検討していただければ幸いである.また,国際会議,全国大会,各種研究会が多い中,各研究会がどの様な工夫をされているのか,研究会相互連絡用にメイリングリストを学会で運営していただけないであろうか?

平成11年度会長 氏名 木竜 徹>

平成11年度幹事 氏名

 赤松幹之(通産省工業技術院生命工学工業技術研究所生体情報部),岡 久雄(岡山大学工学部電気電子工学科),小笠原 康夫(川崎医科大学医用工学),清水孝一(北海道大学大学院工学研究科),鈴木幸司(室蘭工業大学情報工学科),戸田尚宏(豊橋技術科学大学情報工学系),中尾光之(東北大学大学院情報科学研究科),野村泰伸(大阪大学大学院基礎工学研究科),早野順一郎(名古屋市立大学医学部),福本一朗(長岡技術科学大学生物系医用生体工学教室),牧川方昭(立命館大学理工学部ロボティクス学科),三田勝己(愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所),八名和夫(法政大学工学部電子情報学科),山本義春 (東京大学大学院教育学研究科),山家智之(東北大学加齢医学研究所),吉田正樹(神戸大学工学部情報知能工学科)