TOP研究活動平成9年度活動報告
「生体機能の計測と解釈のための信号処理」研究会平成9年度事業報告
(1997.4.1〜1998.3.31見込み)

研究会長 新潟大学大学院自然科学研究科

木竜 徹

開 催

       1997年6月13日(ペアーレ神戸,参加者40名)

       1997年9月27日(新潟大学,参加者30名)

       1997年11月7日(東北大学,参加者40名)

       1997年11月20日(慶応大学,参加者30名)

       1998年2月14日(名古屋市立医科大学,参加者30名)

総 括

 本年度はの実演を兼ねた信号処理講演会(1回)と主催での研究会(3回),電子情報通信学会との共催での研究会(2回),計測自動制御学会との共催の研究会(1回)を開催した.通算して第4回の研究会は6月13日に,ペアーレ神戸(社会保険神戸健康づくりセンター)において行った.演題は,自律神経系の関与する生体振戦,心拍変動,胃電図に関するテーマが3件,筋疲労,冠動脈血流の可視化,遠隔生体信号収集へのWeb技術の応用が各1件であった.さらに,特別実習を実施した.特別実習では,最初に「生体計測の基礎」,「生体信号の基礎」の解説の後,実際の心電図や筋電図の解析が臨床の場でどの様に行われているのか,様々な例が提示された.今後も,適時,特別実習が行える機会を探る予定である.第5,6回の研究会は9月27日に新潟大学工学部,11月7日に東北大学加齢医学研究所で,ともに電子情報通信学会「MEとバイオサイバネティックス研究会」との共催で行った.第5回では時系列処理が3件,機能補助関連が3件,画像処理関連が2件,数理モデルが1件であった.第6回では,膜の科学3件,バーチャルリアリティ2件,感覚情報3件,循環器3件,心電図4件,FES3件の発表があった.第7回は慶応大学で開催された秋季大会の中で実施した.脈波時系列の非線形モデル,歩行周期時系列のフラクタル解析,さらに,心雑音のウェーブレット解析による判別,心拍変動の1/f特性の研究,ストレスの経時変化の主成分分析,そして高齢者向け話速同期映像システムの発表があった.第8回は名古屋市立医科大学で心拍変動の信号処理や様々な応用例をテーマに開催する予定である(計測自動制御学会との共催).内容の詳細はWeb Site を参照のこと.

 本研究会ではメイリングリストをspmibf@times.niigata-u.ac.jpで運営するとともに,まとまった情報をhttp://www.info.niigata-u.ac.jp/times/spmibf/を通じて流している.研究会として取り組んでいる大きなプロジェクトは生体信号データを取り扱う際の共通フォーマットの提唱と論文集のPDF化である.共通フォーマットは生体信号処理の解析を試みる際に共有できる生体信号データベース作りに欠かせない.また,論文集のPDF化は広く論文集を配布する手段として,また,研究活動の記録として,この分野を目指す若手研究者の情報源となることを期待している.

研究会の今後の展望

 来年度は,第9回を関西(標準フォーマットの作成),第10回を金沢(生体生理工学シンポジュウムとの共催),第11回を新潟(日本エムイー学会秋季大会:スポーツ医学における計測と評価),第12回を関東で予定している.特別講演以外に,実際に生体信号計測を実演しながら,その場で生体信号解析まで行ってみる試みを引き続き実施する.特に,非線形モデル,多次元信号処理,時間周波数解析などを用いて,医療から健康までの分野で生体信号に関わる基礎から応用までの様々なテーマを議論していく予定である.

本会への要望・意見

 研究会を情報化するため,また経費の削減のため論文集をPDF化する予定である.このような媒体でも正式な記録として学会は認めてもらえるのだろうか?また,生体信号データの標準化についての提言を平成10年度の夏までに提出する予定である.昨年も要望したが,「理工系離れ対策としての講演会開催」への文部省科学研究費の申請はできないものであろうか?

平成10年度会長 氏名 木竜 徹

平成10年度幹事 氏名

 赤松幹之(通産省工業技術院生命工学工業技術研究所生体情報部),岡 久雄(岡山大学工学部電気電子工学科),小笠原 康夫(川崎医科大学医用工学),清水孝一(北海道大学大学院工学研究科),鈴木幸司(室蘭工業大学情報工学科),戸田尚宏(豊橋技術科学大学情報工学系),中尾光之(東北大学大学院情報科学研究科),野村泰伸(大阪大学大学院基礎工学研究科),早野順一郎(名古屋市立大学医学部),福本一朗(長岡技術科学大学生物系医用生体工学教室),牧川方昭(立命館大学理工学部ロボティクス学科),三田勝己(愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所),八名和夫(法政大学工学部電子情報学科),山本義春 (東京大学大学院教育学研究科),山家智之(東北大学加齢医学研究所),吉田正樹(神戸大学工学部情報知能工学科)