TOP研究活動平成12年度活動報告
     「生体機能の計測と解釈のための信号処理」研究会
     平成12年度事業報告(2000.4.1〜2001.3.31見込み)

開催回数 3回

開催時期 2000年10月13日(名古屋工業大学,参加者40名)

         2000年10月25日(徳島県郷土文化会館,参加者60名)

         2001年 3月28日(立命館大学,参加者*名)

総括

 第16回研究会は10月13日に名古屋工業大学で開催された「第15回生体・生理工学シンポジュウム」との共催であった.9件の一般演題のうち,心機能解釈のための時系列を取り扱えるニューラルネットワークTDNNを用いたホルター心電図自動識別法,複数種類の染色体の数的異常を画像解析によって自動計数するシステム,画像規模でのコンパートメントモデル解析のための高速手法,さらに,固有値分解を基礎にした曖昧な情報提示時における脳波の解析,両耳間時間差をもつ音刺激に対する脳活動のMEG計測が午前中のセッションで発表され,午後からのセッションでは,加速度センサを用いた脳卒中片麻痺患者の歩行評価法の検討,生体信号無拘束計測装置による高齢者の日常生活活動量の長時間計測,および電気刺激による筋振動および筋疲労の計測や繰り返しスキー運動時での運動機能変化過程の解釈について発表があった.生体・生理工学シンポジュウムは本研究会と最も関係の深いシンポジュウムとなってきている.
 第17回研究会は「第13回日本ME学会秋季大会」の専門別研究会セッションとして,徳島県郷土文化会館で10月25日に開催した.教育講演には金井寛先生(上智大学)に「電気インピーダンスによる生体計測」と題して,その問題点や新たな可能性のお話を頂戴した.特に,新たな可能性として,脂肪や骨に関する計測情報,運動の効果,筋の異方性などの話題が紹介され,生体機能の計測と評価には,正しい理解が必要なことをあらためて実感させられた講演であった.一般講演の演題では,最初に,計測時の電極に関する注意点と現在の応用として生体電気インピーダンスを用いた歩行や嚥下障害の計測結果について発表,次に,電気的アドミッタンス法による心拍出量の計測に関して64チャネルインピーダンスマッピングシステムに関する報告があった.また,電気インピーダンス法の興味深い応用として,動脈硬化発生プロセスを探る上で重要な血管内皮細胞と単球との相互の微細運動を電気インピーダンスから計測する発表,最後に,局所組織に対するインピーダンスの空間分布計測を目的とした分割電極の構造や配置をコンピュータシミュレーションで設計する方法の話題が提供された.
 今回の企画は,「生体機能の計測と解釈」に関して中四国地方で盛んな「電気インピーダンス」を取り上げた.生体信号処理がもはや信号処理だけでなく,その計測法や解釈にも大きく関与しなければならないことは明白であり,様々な分野における信号処理の必要性を探るにはよい企画であった.
 また,参加者約60名は秋季大会でのこの分野の参加者としては非常に多い結果となった.今後もよい企画を秋季大会にあわせて実施していきたいと考えている.
 第18回研究会は,電子情報通信学会の総合全国大会でのオーガナイズド
セッションとして開催する.